重要文化財 竹内家住宅とは?
「重要文化財 竹内家住宅」は四万十川流域の中山間地域を代表する古民家として、18世紀末ごろまで大正町中津川に所在していた家屋を移設展示している国指定重要文化財です。
18世紀末といえば江戸時代のまっただ中。ちょんまげに着物が当たり前の時代ですよね。
そんな大昔の農村庶民がどんな家で、どんな道具を使って暮らしていたのかを、間近で見て感じることができる場所です。
場所は土佐大正駅から徒歩8分、車でも窪川から江川崎方面へのドライブコースからすぐなので立ち寄りやすいスポットです。
竹内家住宅の外観
こちらが竹内家住宅。見学時間10〜15時内であれば誰でも無料で見学できます。(月曜定休)
最初に名前を書いたら、「旧竹内家」と書かれたパンフレットをもらうと、竹内家の工法や特色などが書かれているので分かりやすいですよ。
間取りは上手から座敷、茶の間、土間とほぼ三分割される形。この山間によく見られる形式だそうです。
こちらが座敷。神棚が大きく飾られています。五穀豊穣を願ったのでしょうか。
こちらが茶の間。奥の一段下がった部分が土間です。
竹を組んだ床は四万十川流域の古民家によく見られた地方特有の様式なんだそう。
壁はかづらや、シュロ縄などの組み合わせによって造られており、壁土は一切使われていないというから驚き。
今で言うところのガスコンロ。「くど」と言うそうです。
当たり前ですが、電気もガスもなかった時代、調理するときはいちいち火を起こす必要があったんですね。
家の入り口には、ノミと傘(ヒノキがさ)。草履とワラジがありました。
外出時は草履、雨が降っていたらノミと傘を着用したんでしょうか。生活の中で使うほとんどのものは自然物から作られていたんですね。
壁面には色々な道具が。フダに名称が書いてあるのでスマホなどで調べると「あ〜こうやって使うのか!」とイマジネーションが膨らんで面白いです。
機織り機と囲炉裏。食器も展示されているので、本当に生活していそうな臨場感があります。
部屋内からは広く外の景色が見れます。現代建築のように密閉された空間ではなく、自然とのつながりを感じます。
屋根は高く「なかじ」と呼ばれる土佐地方特有の工法で桁(けた)が組まれています。
家の中にいても、目の前を流れる川のせせらぎが聞こえます。現代人からするとかなり贅沢。
「夜には藁(わら)のむしろを敷いて就寝した。」ってあるけど、正直「マジかよ、痛そう」って思いました。
Amazonで買った低反発マットレスで寝ないとすぐに腰痛になってしまう自分が、この時代に生まれていたらどうなっていたのだろう。夜寝れなくて立って寝てたのか?
いや、逆に環境に順応して、「むしろ一枚」で寝れるたくましい体になっていたのか。
川のせせらぎをききながら一人妄想にふけってしまいました。
竹内家住宅のおすすめポイント
- 江戸時代の家屋が再現されたのではなく、実際に使われていた物を見学できる。
- 道具に名称を記すフダがあったり、パンフレットがあるので理解が深まりやすい。
竹内家住宅の情報
名称 | 重要文化財 竹内家住宅 |
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住所 | 高知県高岡郡四万十町大正1311−2 |
電話番号 | 大正地域振興局 町民生活課 0880-87-0112 |
営業時間 | 10時00分~15時00分 |
定休日 | 月曜定休 |
駐車場 | 数台 |
公式ホームページ | 四万十町HP |
まとめ
正直言って、小一時間いても退屈しないくらいの面白スポットだと思います。
ただし興味ない人は1分で飽きると思いますが、、
江戸時代の四万十の庶民の暮らしに思いをはせ、妄想を膨らませて遊ぶのはなかなか楽しい体験ですよ。