四万十町郷土資料館とは?
「四万十町郷土資料館」は江戸時代以降に四万十川流域で使われていた農具や山林具、川漁の道具や日用品などを展示した資料館です。
入り口から見るとそれほど大きな建物に見えませんでしたが、中に入ると想像をはるかに超える展示品の多さ。
四万十地方で脈々と営まれてきた人々の「暮らし」を間近で触れることができ、プチタイムスリップ感が味わえる場所です。
「農業」、「林業」、「川漁」、「火・食」とテーマごとに展示されているので見やすい構成になっています。
四万十町郷土資料館の展示
入り口から見るとそれほど大きそうではないのですが、、
中にはものすごい数の歴史資料があります。
四万十の農具コーナー
こちらは農具の展示。この地方では馬耕や牛耕が行われていたので、それに使う道具や写真の展示もあります。昔はトラクターなんてなかったので、牛や馬は貴重な動力源だったんですね。写真もあるので「なるほど、こういう風に使うのね。」と理解できます。
このでかい糸巻きみたいなものは、ころばしという農具で、要するに「田植え定規」だそうです。
「稲の苗をたて横正しく揃えて植えるために、田上にすじあとをつける道具。」と説明がありました。田んぼの上をコロコロ転がして跡を付けるそうです。ふむふむなるほど〜。
こちらはジャパニーズトラディショナルレインコート。蓑(みの)です。
ひだりが藁(わら)製。右がヤシの木の仲間の「シュロ」という木から作られた物。
右はかるいと呼ばれるしょいこ。真ん中の両端がすこし尖った棒状の物は、束にした稲藁などを両端にさし、天秤のようにして運ぶものだそう。説明がないと使いかたが分からないけど、聞けば納得。
四万十の山仕事コーナー
お次は、手前が「機織りコーナー」、奥が「山の仕事コーナー」
これは木馬という木材を里に運び出すのに用いる道具。
こんな感じで運んでいたんですね。それにしても人力はきつそうですね。
山仕事に使う道具の数々。大きなノコギリや、山に持っていく弁当箱まで。
「なんでこんな形なの?」とか、その答えが分かって「へ〜。」とか、一人ブツブツ言ってしまいます。
採取した材木に打つ刻印。産地や等級を表していたようです。
四万十の囲炉裏コーナー
囲炉裏と膳箱(ぜんばこ)。膳箱は家族各自が自分の一人前の食器を入れ、食事の時にはふたを裏返して膳としたもの。今はまったくと言っていいほど残っていない日本の文化ですね。
いろんな種類の膳箱や高膳(たかぜん)があります。
四万十の川漁コーナー
個人的に好きなのはこの川漁コーナー。
四万十川流域の鮎、うなぎ、エビ、カニなどの漁法と漁具が展示されていますが、こちらも漁具の種類がとにかく沢山あって見応え十分。説明も親切なので分かりやすく楽しめます。
四万十の火コーナー
「昔の火」と題して展示されている沢山のランプ。
ビンテージランプ好きにはたまらない逸品があるかも?
門脇家住宅
資料館の横には、門脇家住宅(国登録有形文化財)という1875年に建築された古民家の展示があります。
「ただいま〜」と、昔の農民になったつもりで帰ってみてはいかがでしょうか。
四万十町郷土資料館のおすすめポイント
- 四万十地方の貴重な郷土資料が沢山あり、昔の日本人の暮らしを想像することができる。
- ところどころに説明書きがあるので知識がなくても楽しめる。
四万十町郷土資料館の情報
名称 | 四万十町郷土資料館 |
---|---|
住所 | 高知県高岡郡四万十町大正32−1 |
電話番号 | 0880-27-0100 |
営業時間 | 10時00分~15時00分 |
定休日 | 月曜定休 |
入館料 | 一般200円 高校生100円 小中学生50円 ※団体割引あり |
駐車場 | あり |
公式ホームページ | 四万十町HP |
まとめ
「むかしの日本人の暮らし」に興味のある人には激しくおすすめできるスポットでした。
展示品の数がとにかく豊富。そして、それだけじゃなく、ところどころに親切な説明がついているので知識がない人でも「へ〜。ふ〜ん。」と理解できるのがありがたい。
「四万十町さん!もうちょっとドヤ顔で郷土資料館押ししてもいいんじゃないでしょうか?」
謎のおせっかいコメントを残してこの記事を終わりたいと思います。